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学校長挨拶

自分を探す
帝京安積高等学校 学校長 栗原 暁

 人生の岐路に立った時は、さまざまな「選択肢」から自分にふさわしい「決断」をしなければならないことがあります。中学生のみなさんにとっては、卒業後の進路をどのようにするか迷うところだと思います。その場合には、どうしても譲れない内容を中心に検討すると良いでしょう。たとえば、やってみたい部活動、大学や専門学校への進学、就職のことなど、高校3年間の過ごし方を想像することです。一番大切なことは、周りに合わせて進路先を決めないことです。オープンスクールや文化祭、体験入学、説明会、その他の行事に足を運び、自分の目で確かめ、積極的に参加してみると、その学校のいろいろな部分を知ることができます。「もしも、自分がここに入学したら」を思い描いて絞り込んでいただきたいと思います。
 私は、中学校時代埼玉県に住んでいました。当時の私は何の情報も持たず、深く考えずに高校受験に臨んだことを覚えています。三者面談で「君の成績ならば・・・」と言われ、私立3校、公立1校を受験し、2勝2敗でした。最終的に選んだ私立高校は、ヤンチャな生徒が多く、お世辞にも良い雰囲気とは言えませんでした。偶然にも馬が合ったのか、友人は増え、部活動も充実して楽しい3年間を過ごすことができました。今にして思えば「なんて無謀なことをしたんだ」と恐ろしくなります。誰もが「偶然」にうまく行くとは限りません。幼稚園、小学校、中学校と、どのような生活を送ってきたのか。複雑なことはさて置いて、自分の「好き」「嫌い」はわかると思います。まずは過去を見つめ直し、自分の性格は?自分の個性は?いわゆる「自分探し」をしてはどうでしょうか。その上で、好みの進路を絞ってみることです。
 現代は、あらゆる情報が溢れています。中学3年生のみなさんは、多くの情報から選択することはなかなかに難しいことだと思います。手を伸ばせば簡単に調べることはできますが、嘘も真実も含まれています。進路先のことをあらゆる角度から検討し、自分が思い描いている未来にどのように繋がるか、道筋を十分に検討すると良いでしょう。みなさんが、決して偶然に選択するのではなく、後悔の無い選択であることを祈っています。